ゴムボート

水木しげる

のぶゆき

のんくんとてっちゃんとおれの三人は塾帰りにゲーセンに寄ってユーフォーキャッチャーをやるのを恒例としていた。なぜかのん君は毎回てっちゃんとおれに100円玉5枚づつ与えてくれるため、都度なぜそんなに金を持ってるのか訊くと、小遣いが多いのだとこたえていた。ゲーセン通いもなれた五週目あたりにもう一回おなじことを訊いたら、ばあちゃんの財布からいつもパクってんだとこたえた。おれは当時から水木しげる作品の読者ってのもあり、こりゃ地獄行きだなと罪悪感で満たされはちきれその場の床に染みこんで石油となった。それ以来ゲーセンに行ったことないしそばを寄りたくもないし見たくもない、ユーフォーは見たい。ギャンブルもやらないのはのんくんのおかげやと思う。でも無茶苦茶ガムは噛みます。タバコも酒もたしなみませんがボトルタイプのガムは一日と半日でないなるし、モデルじゃないのに水は毎日4リットルのむし、昔相撲の決まり手をすべて覚えてたのに、もう押し出ししか知りません

 

 

さようなら