ゴムボート

ドデカミン

いじめ

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これ没収な

 

 

 

 

さようなら

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会場

着いた着いた ここ、ここ、やっとるやん

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サイバーマンデー。天気よくてよかったわ

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へー延びたんか

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レジ豊富やんかーサイバーいうだけあるね

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奥にラジカセとかプリンタもあんな

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車もあるやん、すごいなサイバーマンデー

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おっちゃんこれ一台頂戴、

中の電話帳はいらんわ

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さようなら

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ひかり

一年ほど前に文芸ヌーに載せたやつの転載です。暗い人間の話です

 

*                *            *

 

 

玄関の戸を締めてすぐ、ひらってきたライターの火を見た。
靴を脱いだのはそれからで、戸に背をあずけたままチャイルドロックで重いボタンを8回引いて、そのうち最初の3回だけ丸く小さな火が立った。それっきり火は立たなくなった。
靴を脱いで、流し台のはじにライターを置いた。
冬の鍵で冷えた手をかざしたかったわけではない。ただ点灯を確かめるために見た。

疲れていても眠れないとき、YouTubeドラレコに残っていた事故映像や、パルクールの失敗動画を検索し、それを虚心に眺めながら睫毛をすべて抜いてる癖がある。
その抜け毛を机のひとところに集めておいていた事を、帰り道に落ちていたライターを目にしたとき思い出した。
思い出した頃にはすでにライターを跨いで通り過ぎていて、私はわざわざ5歩分引き返してライターをひらった。
抜いた睫毛を集める度「いつか燃やすんだ」と愚にもつかない抱負を浮かべ、そして忘れてをいつも繰り返していたのは、たちどころに忘れてしまう程度の念頭の置き方をしていたからで、それが執着や性癖にまで振りきっていたのなら、身銭を切って火元を買いにいっただろう。

私はその時が来たらをなんとなしに待っていて、その時がいざ来てみて、そんな暇つぶしを思い出しただけだった。それだけに、ライターの火を看取ってもさほど残念だとは思わなかった。

その日の夜は夢を見なかったが眠る前、父のライターを使って切ったばかりの爪を燃やしたときのことを思い出していた。
どんな匂いだったのか忘れたがくさかったのは覚えていて、クスクス音を出しながら細かくはぜる爪を見ながら、自分に痛みが伴ってないのが妙だったのを回想しているうちに眠っていた。
目を覚まし、いつものように歯を磨きに流し台ヘいくと、磨りガラスから伸びた細いひかりが横に倒れているライターにかかっていた。ライターは綺麗な薄緑色で、火を出す金具の部分は輝いていた。私はライターがもっと目立てるようサッシの傍にライターを立てた。

 

*                *            *

 

「細かくはぜる」って絶対使いたいフレーズの上位よね!!!

さようなら

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イノウエさん

ちょうど一年ぐらい前に文芸ヌーに載せたやつ転載します。人殺しの話です。

 

araihama.hatenablog.com

*               *             *

 

「イノウエさんすいませんボールペン一瞬貸してください」
「はい300円」
「え~一瞬だけですからお願いしますよ~いいっすか~?」
「はい300円」

おれはバイト先の先輩イノウエをブチ殺そうと決めた。
いや「決めた」なんて事後的な決意でなく、おれはイノウエを殺すために生まれてきたのだ。とさえ思える。安らかにして清らかな気持ちでだ。イノウエを殺す使命を物心をつけるが如く思い出したに過ぎない。

「はい300円」
イノウエはこの金銭せびりが実際に痛快とでも思ってるのだろうか?こちらにウケてると思ってるのだろうか?こういうのって同じ人に2、3回以上やったら駄目だと思っていた。こちらの実感とは裏腹に結構な手応えをゴイゴイに感じているのだろうか。じゃないとこんなしこたまに金銭せびりを繰り出せるわけがない。
つまり、一般的には対価を支払うまでもない些末な要望に対して、横暴にも金銭の見返りを求める、この無軌道な振る舞い、トリッキーでユニーク且つ実に愉快でしょう。といった腹だろうが面白くもなんともない。

「そこの棚の上、そう、その皿取ってもらっていいですか?」
「はい300円」
「ちょっとトイレ行ってきます」
「はい300円」
「インカムの電池なくなっちゃって、場所わかります?」
「はい300円」

非常につまらない。ゴミだと思う。苦痛だ。もう「はい300円」に対するおれの返答バリエーションも尽きた。「え~堪忍してくだせ~」みたいなへつらい譲歩をおれは何度声色変えて繰り返してきたことか。
イノウエがいたのなら面接時に店長の口からそう言って欲しかった「頼みごとをするたび、その都度、面白いと思って金銭をせびってくるあの面白くないやつを頻繁にやってくるイノウエが居ます。それでも君はここでバイトが出来ますか?」その情報を開示してくれていたらおれは「じゃあやめますさよなら」と振り向きもせず表へ出ただろう。そしてその近辺にミュウツーが現れたとしても一切立ち寄らない。

ミュウツーってのは当時流行ってたポケモンGOのやつです。

この居酒屋チェーンのバイトを始めた当初は、もちろんイノウエとの関係性も出来上がってなかったため、つまらない金銭せびりをされても新鮮な気持ちで「まじっすか~たっけえすよ~」といったシンプルで他愛ない返答を出来ていた。
月日も経ち、同じ厨房ということもあって、友人未満の顔見知り以上の関係になり、次第に余裕もついた頃「まじっすか~来月払いますから勘弁してくださいよ~」の、一旦うやむやにしておく棚上げ返答や「時給の3分の1も取るんすか~キビシー!」といった自分なりのケレン味くわえたおちゃらけリアクションを繰り出せるようになっていた。この仕打ち、新人は皆被らなければいけない通過儀礼なのだろうと、甘んじて受け入れていたのだが、このゴミクソつまらねえ金銭せびりを週5で、それを9ヶ月も食らい続けていれば、三種類ほどの返答バリエーションだけでは心許ないし。イノウエは異常者なのだと判ってきた。

カツアゲみたいに実際に金銭を要求しているわけでないし、あくまでユーモアとして、コミニケーションとしてやっているのは判っている。やれやれと言いながらも結局は無償で要求に応じてくれるのも判ってるが。このイノウエ、便所の玉砂利にも劣る愚人は、おれと二人っきりの空間でも、例の金銭せびりを繰り出せるのだ。
周囲にホールの女子達が居る状況で金銭せびりをぶつけてきた時、勿論おれは納得し、それ以上に愚人イノウエに感謝の気持ちでいた。女子達の前で自己表現の場を与えてくれてあんがとなの気持ちで全力のリアクションをした。周りに女子達がいることを見計らって、急用でもないのに「テプラの場所どこですかね?」とイノウエに訊いて「はい300円」を捏造的に引き出し「のわ~勘弁してくださ~い」と大仰にリアクションを取ったりもした。イノウエよりもどちらかといえば女子達の方向に身を開き、今しがた流行ってる若手芸人のギャグとおれなりのオリジナリティを混ぜ込んだ究極のユニークリアクションを披露し割りとウケたりもしたのだ。コイツいい所あんじゃん、と思ってしまったおれも愚人だった。
たまたま休憩室でイノウエと二人っきりになった時のこと。手持ち無沙汰解消のため自分の鞄からスマホ取り出したのだが、電池残量が5%を切っていた。おれはそこでイノウエに
「ケータイの充電器貸し」「はい300円」

食い気味に答えてきたのを覚えてる。 「おい、大丈夫か」おれの顔を覗き込むイノウエを目の前にして初めて自分が気を失っていたことに気がついた。コイツのモチベーションはどこから来てんだ、なぜ、そこまでバカの一つ覚えを強行、乱用出来るのだとショックを受け、気を失っていたのだ。 二人しかいない空間で、女子達オーディエンスがいないこの状況でもそれをやってしまえるイノウエの根気強さに卒倒をしたのだ。

そもそもは、この誰からも嫌われたくない性分が祟って、こうも自分を苦しめてしまっていることは心得ている。ひとつ年上のホールのユカさんなんて、おれと同時期にこの居酒屋に採用されたにも関わらず、副店長の送別会で「そこのチャッカマン取って」と斜向かいにのイノウエに頼み、お馴染みの「はい300円」が飛んできても「はいはい了解了解」と軽くいなしていた。というよりあれはほぼ無視だった。ついでにおしぼりと呑水を皆の席に配れと顎で指示をしていた。「気に病む必要ないでしょモリタ君もあしらっていけば?」ユカさんはおれにそう助言を与えてくれたが、おれはおれだから出来ない、生まれ持ったこの性分は、この内部は変えれない。だからおれは外部を変えるしか無い。だからおれはイノウエを殺す。ブチ殺すことにしたのだ。

イノウエを殺す使命を思い出したからには、奴が刻一刻と延命かましている実情がおれを苛む。
翌日にはトイザらスへ向かい、プレゼント梱包を施された救急車、消防車、パトカー、ブルドーザーのミニカーを携え、そのままバイト先へ向かった。店長よりも早く、いつも開け作業の30分前には来ているイノウエと店先でばったり会い「お、今日はやいな」と殺害されるとはつゆ知らずにイノウエはおれを称えた。
着替えのためそのまま二人で休憩室までの廊下を歩んでいると、後続するおれがトイザらスの袋をぶらさげているのに気付いたイノウエは、休憩室のドアノブをひねりながら振り向きざま「それどうした?」と空いていた左手で、まさか自分に贈答されるとは思ってもいないトイザらスの袋を指さした。
「イノウエさんへのプレゼントですよ、ささどうぞ」
それとなくイノウエを丸イスに促しながらトイザらスの袋を手渡した
「イノウエさん、中の箱、開けてもらっていいですか?」
「え、いいの?」
普通の返答をしたことに無性に腹が立ったが、さすがに自分へのプレゼントとわかって「はい300円」なんて舐め腐った戯言吐かないか。と気を取りなおした。気を取り直したことによって気づく。なぜそこは常識的なんだ?「はい300円」で貫いてみろよ。冷静に腹が立ったのを顔に出さぬよう言う。
「ええ、いいですよどうぞプレゼントなんで」
不審がりながらも笑みを零すまいとこわばるそのクソヅラで、袋の口を広げて見おろし、リボンが貼り付いた小さな箱4つをひとつずつ取り出したイノウエは「ミニカー?なんで?」きわめてまっとうな疑問を投げかけてきた。
これが最後の「はい300円」になると期待を込めつつおれは要望を述べた。

「イノウエさんこのミニカー全部、吸い込んでもらっていいですか?」
「ん?」
「4台あるんですが、吸い込む順番は自分で決めてもらっていいので」
「まって、どういうこと?無理だよ」
「パトカーが一番平べったいから喉の準備にいいと思いますよ」
「何いってんの?」
「お前が何言ってんだよ」

気づけばおれは、店長のノートパソコンとコンセントの間に架かるACアダプタを掴みイノウエの頭をぶっ叩いていた。悶絶するイノウエを後ろ手にし、店内備品のタイラップで施錠した。拘束を解こうと駄々っ子みたいに何度も肩をくねくね揺らしている様が滑稽で、初めてイノウエに笑わされた。手首が赤く擦り剥ける一方でしかない不毛なあがきをやめさせるため、もう一発ACアダプタを顔面にぶつける。
「も」
じんわり発熱するACアダプタの一発にイノウエが、一文字だけ嘶いた。
「なぜだ!お前が得意な はい!300円!を言え!ダボが!それ一本で今までやってきたんだろ!おれは今日300円持ってきてんだ!それで吸い込みますって了承しろや!」
逃げ出そうと立ち上がったイノウエの首根っこを掴みそのままの流れで大外刈をかけ、フローリング柄のシートが貼られた床に伸してやった。それでも蠢き散らすダボの頬をわしづかみ、無理矢理に開けたその口に、まずは一台目と救急車を押し込んだ。
「おごご」
みっともない濁音と口角から王蟲の眼のような水泡を放ちながら舌で押し返し反発してくる。
「この期に及んで生きようとすんじゃねえ!玉砂利の分際が!この救急車はな、おれを救済するために喉の奥へ向かおうとしてんだ!サイレンが聴こえねえか!?通行の邪魔をするな!」
渾身の力をこめて救急車をねじ込んだ。見事イノウエの喉に納車された合図かのようにパトライトに弾かれたばかりの喉チンコが揺れていた。
「じゃあ二台目はブルドーザーで行くか、これで多分死ぬから残りのパトカーと消防車は、来月一歳になる甥っ子に渡せばいいか」
ブルドーザーの箱に手をかけようとしたその時、開けっ放しにしていたドアの向こうから誰かの足音が届いてきていた。急いで扉に鍵をかけ、足音に耳を澄ませる。この時間帯的に店長だろうの読みは当たり、3回扉をノックする音が消えると店長の声が聞こえてきた。
「あれ?イノウエさーんコレ鍵かかってます?」
虫の息だと思ってたイノウエが、店長の声に反応し、右半身を床にしたまま肘のあたりを中心にして、くるくると足掻き周り、丸椅子、靴箱、吸い殻入れなどを次々蹴飛ばしはじめた。おれは事の沈静化のため急いでイノウエの腹をけつりあげ、もう得意技となったACアダプタアタックを一発こめかみにお見舞いした。
「ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー」
ひとしきり暴れまわったせいでイノウエから声にもなれない音だけが漏れていた。
「救急車の後ろの観音扉が何かのはずみで開いちまったみたいだなしぶとい奴め」
「ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー」
「どうしました!滅茶苦茶物音が鳴ってるんですけど何が起きてます!?」
「ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー」
「店長!」
「あれ?モリタくん?ちょっと開けてくれるかな」
「ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー」
「店長!今、イノウエさんがモノマネしてるんですけど誰かわかりますか?」
「イノウエさんが?」
「はい!イノウエさんです!正解したら入れてあげますよ!」
「ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー」

「ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー」


「わかった!簡単!ダースベイダー!でしょ?ダースベイダー!」
「ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コーヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コーヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コーヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー」
「ダースベイダーだ!そうでしょ絶対!」
「ヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コーヒュー、コー、ヒュー、コー、ヒュー、コー」


「正解!」

イノウエのこめかみから額をつたい垂れている血が、傍に積み上げられていた臙脂色の座布団の一角を黒く染め上げていた。

*              *              *

終始かなり軽い口調で語ってたのに、急に最後だけもっともらしい文学調になったのが馬鹿馬鹿しすぎて自分で笑った。そして「正解!」で終わらせ、ばっさり無いほうがよかった。 これによかった悪かったなどないけど。

 

 

さようなら

 

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こわいから上段のようわからんオレンジの買うわ

 

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愛犬を乾かしている祖父です。

 

 

さようなら

 

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