僕は去年行われたキャンペーン「それどこ大賞」へ記事を送りました。30万欲しさに。
そして惨敗しました。この記事です↑。
この記事の供養と己への自戒を込め、なぜ駄目だったのか、なぜ負けたのかを検証していきます。
なぜ駄目だったのか?
なぜもなにも結論を言いいますと
・そもそも面白くなかったから
・アイデアが凡庸だったから
・それどこ大賞が意図しているものからズレていたから
・30万円が欲しそうな感じが出すぎてたから
この4つの明白な事実を達成させていたから負けたのです。
「送るところを間違えた」なんてカッコつけたいですが、どこに送ってもギャン負けるのは瞭然とした記事です。
いまから、負け記事である「未来の不良たちへ」に、この赤文字で逐一辛辣な指摘を加筆していく形で進めていきます。
この赤文字は現在の僕、その赤ペン先生の僕が黒文字の去年の僕を叱咤していく感じです。
それではスタート!
白コーン届きました。
昔から欲しかったんです。白いコーン。
美術館や、オシャレなカフェ、美容室の軒先になぜか置かれてある白コーンを見るたびにカッケーと思ってました。
黒い靴ばっかの陰気な玄関ですが、しっとり落ち着いた良いスタートですよ。この調子でいこう。
こうやって透けた膜に包まれた状態でやって来るんですね白コーンって。
梱包用のビニールのことを「膜」だってさ、かるく容赦してもらえるような詩的な小ボケもここで入れてますね。いい感じじゃないですか愛嬌があってね。
膜をさっそく剥いでみました。非常に美しく、聖堂のように荘厳な佇まいです。
コーンから聖堂を導き出した落差のありすぎるこの例え、好きですよ。しかしビニールのことをまだ膜と言い続けてますねえ。どうしても定着させたかったんでしょうね。でもなんだか健気で憎めませんよ。
やはり重しのゴムも買っておいてよかったです。この重しのゴムが装着されていることによってメリハリがつきます。
ありふれてますが、ここでメリハリがつくという表現は良いですね。
大賞賞金30万欲しさに初めての慣れないGIF動画も作っちゃったりして、いじらしいね 。
しかし、先端部分に、プラモデルで言うところのゲートのようなささくれ立った部分が。それに、側面は艶のないマットな質感なのに対して、先端の半球だけがご覧の通りにテカっていたので、紙やすりやカッターなどを使って加工することにしました。
ふむふむ。序盤を奇抜にしすぎたら後は尻すぼみになるだけなので、ここまでの落ち着き様は見事と言っていいんじゃないのかな。順調順調。
テカリを紙やすりで落とした事によって全体の質感が統一されました。なるほどね。
でも、これって意味あるのかな?なんか写真のトーンが全体的に暗いしさ、写真設定の見直しをしたほうがいい。
思い起こせば、これが、ちょっとした脱線の始まりだったのかもしれません。
ここで起承転結で言うところの「承」にあたるシーンを、回想といった形でいれるわけですね。がんばれよ!上手く行け!
僕はこの先端の加工をきっかけに
「もっと修復したい」「もっとカスタマイズしたい」「俺色に染めたい」という屈折した欲望が漲ってきました。
ここからより物語チックに語っていくわけね。否定はしません。しかし「俺色に染めたい」ってやつ、耳馴染みがありすぎて面白くはないですね。
回想、はじまりますか、、、
白コーンが届いて浮かれたその日の夜は、まだよかったんです。
一枚画像を差し込んでからの、、、。
関節照明にしたり。
これはやっちまってんな。ありふれてる。
その間接照明を外に出してやったり。
光るコーンを外に出すことによって力のある画を作ったつもりでいるようですが、ここは自分とこの庭です。
近所の公園とかでこういうことをやるのなら、制作者の破天荒さも演出できますが、保身に走って誰のひと目にもつかない庭ですか、、、。そしてまた慣れないGIF動画作ってはりきってますねえ。
このはりきりが凶とでるか、大凶とでるか。
どう着こなせばいいのかわからなかったエッジの効いた服を羽織らせてやったり
服を着せるとか、もう早速アイデア尽きた感がひでえな、ひでえよ。
それはとても神秘的な光景でした。
翌日実際は当日にやったになっても「白コーン、カスタマイズしたい欲」に駆られていた僕は、ついに
「あいつみたいにかっこよくカスタマイズしてやるからな」と白コーンへ語りかけていました。語りかけてなんかないだろ「あいつ」とは・・・
ここからもう嫌なことしか起きないのは知ってます。なぜならこの記事は自分自身が書いたのですから。
こいつです。近所にある、偏執的にカスタマイズされた異形のコーンです。もはや工業製品がまとう匿名性の高いデザインなど抹消され、キャラ立ちしまくった自我強きコーン。ここでのコーンレビューは好きですよ。しかし価値観押し付けがましい。愛着のようなものを表現したいのかコーンを「こいつ」と擬人化させてますが、ただ虚しくなって意味もないです。
このしなりからして、本当にコーンなのか?と疑ってしまいますが、おそらくコーンです。いいやただのゴミだ。
異形のコーンの等間隔隣に、製作者が同じと思われるコーンがあったので、異形のコーンが元来コーンではなかったとしても世間一般のコーンと同じ役割を任さられたことに間違いは無さそうです。なので異形ですがコーンと呼んで差し支えないでしょう。
コーンコーンコーンうるせえな。
この虎柄テープの警告色まだこのコーンについて語るのかよ、うるせえなもうやめてくれ。と、垂れてはいるもののかろうじての円錐形が、コーンたる所以を補完しています。また、何から何を守っているのかが不明なのがとても魅力的です。
ええかんじのおもしろフレーズゆうたったで!みたいな感じで自らの文言に自らでアンダーラインを引いとりますなあ!手応えある思ったんでしょうな!
このコーンを作り上げた製作者は「作品を作り上げるぞ」といった作為をおそらく込めていません。あくまでコーン然とした、コーンの体を成したコーンの役割だけを持つ造形物を一心に作ったと思われます。うるせ~~~~~~~~~~~~~~~~~。
それ故に無垢。無垢故に非常に粗暴な造形物だと感じました。
これは野生のコーン。野生のオブジェです。
またアンダーライン引いちまったか、見るに堪えねえから今日だけ視力失いてぇわ。
僕は、この異形のコーンには勿論到底及びませんが、これを目標としたすんげえかっけえ半端ねえコーンを作り上げたいと思ったのです。
ほんとうに、そう思ったのか?
気づけば僕は、かっけえコーンの制作に着手していました。
おおっ!いいですね!ここがいちばん好きです。
ここがこの記事のピークです。
どこに貼ろうか迷ったまま、抽斗の肥やしとなっていたビックリマンシールや、ラジオでメールが読まれたときにもらったノベルティのステッカーを貼り付け。
かつてラジオのハガキ職人をやってたことをほのめかしつつ貼ってるねえ。
シールが無くなってきたら雑誌の切り抜きなどを貼り付け。
もうねえの?はえーな。
それでも空いた余白には、いつも心の支えとなっている大切な言葉などを書き込みました。
「フードコート」っていう言葉のチョイスはバツグンにいいですね珍しく最高。やったらできんじゃんかよ。ヒヤヒヤさせやがってよ。この調子でいままでの暗澹たる展開を挽回していこうぜ!
あれれ?またやっちまってねえか!?
余計なことしてんじゃねえよタコ。
素晴らしき白コーンのそばにだけ現れる、白コーンの精霊が製作途中に現れたとき、これはいいものが出来ると確信しました。
はいはいユニークユニーク。
そして完成しました。
これに完成とかねぇーから。
めちゃんこかっこいいです。
僕はこの白コーンに「未来の不良」と名付けました。
何だそのネーミング。そしてそれをタイトルにしちまったのか。
んでまた懲りずにGIFってるよ。マジで30万欲しいんだな。
はりきってる感じが読んでる人に伝わり過ぎたら暑苦しくなりすぎてみーんな引いちまうんだよ。
この完成をきっかけに、我に返った僕は、本来の目的「なぜコーンを買ったのか」を思い出します。
ここではたと構成を気にして、本筋らしきものに戻しにかかってますが、そもそもの本筋ってものがあったのかどうか。
そして取ってつけたようなことを言い始めます。
そうや、白コーンでねこちゃんの流入をせき止めんと。
かねてより、僕の棲まうボロ小屋の庭は、数多のねこちゃんたちの通り道となっていました。
自分の借りてるアパートの一室を卑下するようにボロ小屋と言ってますが卑下ではなくまじりっけ無いボロ小屋です。
そしてここでの急すぎるねこちゃん写真の登場。
苦しい時の猫頼み。
インターネットの人は猫好っきゃからな。猫でテコ入れね。
愛らしいので構わずにいたのですが、庭につながる戸を開けていたら、闖入してはダニをふるい落とし、ティッシュを噛みちぎったり、しこたまデカイ蛾やヤモリを運んできたりと好き放題を頻繁にされちゃったので、このねこちゃんの流入ををせき止めるために、白コーンを買ったのです。企画成立のためになにやら言い訳めいた聞くに堪えない苦しい説明を言っとりますね。
しかしねこちゃんたちがわんぱくだったのは事実です。
一応ありあわせのレンガや発泡スチロールでせき止めてはいたのですが
余らした上部の空きから、大きなねこちゃんだけは止めどなく流れてきていました。
これも事実です。こねこだけは来なくなりました。
そこで、完成した「未来の不良」を投入することにしました。
なんで?
未来の不良をやめろ
ここに、こう、設置するよりか
上部の空きに、こう、刺すのが賢明なのですが、それじゃあ色々削ったり貼り付けたりのカスタマイズをして「未来の不良」に仕立てた意味がないので「未来の不良」変身をさせます。
なんでだよ。やめなって。今後の展開を知ってるだけに、なんか涙出てきたわ。
「未来の不良~アルティメットフォーム~」です。
未来の不良感、ここに極まれり。ほらね。
もう絶句やね。アルティメットフォーム?ふざけんなよ。
つれえよ。つれえんだよ、ただただつまんなくてよ。
認めらんねえわ、これを、コーンに服着せるこれがユニークだと信じてた自分がほんの最近、去年まで居たってことがよう。
ここに、こう、置きましょう。こうなりゃもはやカカシですがね、未来の不良アルティメットフォームの威圧感に気圧され、ねこちゃんたちはすごすごと去っていくでしょう。後ろ姿ですらこんなに気迫に満ちているのですから。
「もはやカカシですがね」ってコーンじゃなくても良かったってことをここで吐露しちゃってるね。そうだ最初からカカシでよかったんだよ、しかし、カカシにしたと、こ、ろ、で!!!だけどな。よくこれでいけると思ったな。
あらら あららかわいいね。
実は裏手にもねこちゃんの通り道があったというオチかあ。
裏手から回ってきたねこちゃんを服を着たコーンが追い返したぞっていう2コママンガ的な描写をしたかったんでしょう。
この写真だけはね、なぜだかただならぬ凄みがあって好きなんですよね。
ここから、それどこ大賞の意図を汲み、商品説明を兼ねた唐突な締めに入っていきます。
僕が買った白コーン310円でした。ゴムの重しは285円。
めちゃんこ安いのでもう一本買って反対側のねこちゃんの通り道にも設置します。しませんよ。
コーンを複数個購入し屋外の要所に設置すれば、ねこちゃんの流入を防げますが、室内の各所にコーンを点在させておけば、今までの生活には存在しなかった動線を発生させることが出来るため、移動距離が増え、結果的にダイエットに繋がるので屋内設置も検討してみるのもいいでしょう。
コーンの販促を長々とまあ、コーンダイエットか。いいじゃん。解説すると「非効率的だろ!大して痩せねえよ!」みたいにツッコんでほしいがためのボケですね。痛快じゃんか。
あとここのイラスト時間かかったので気に入ってます。
さらに、コーンを室内置いておくとコーン表面に漂う静電気によって陰毛を吸着してくれるので、室内美化に一役買ってくれます。
及第点を無理やり美点にこじつけた、というボケですね。これは気に入ってますよ。
あと、開封したてのゴムの重しはめちゃんこゴム臭いので屋外に暫く出しておいたりした方がいいと思います。たしかにめちゃくちゃ臭いから未だに外に置いてる。
ゴムの重しを室内に置いたまま眠っていたら、トラックの下に頭を突っ込む夢を見てしまったぐらいにくせえです。実際にそんな夢を見てたとしてもつまんないことは書かないほうがいいよ。
一応タオルで拭いてみましたがくせえままでした。くせえまんま。
さようなら。
中盤頃に出した白コーン精霊とかいう奴を最後の最後に出したことによって、ありもしない伏線を回収したつもりにでもなったんですか?いいえ回収してませんし、これで落とせたとも思えませんよ。
この駄記事にあえてあえての良い点をしぶしぶ挙げるとすれば
写真に集中線を使ってないところですかね。あといらすとやを使ってないところのふたつだけッスね
これからも精進してください。
さようなら。